(63)喪失からの道のり6. 今日生きていれば

3月下旬での雪は珍しかったけれど、2週間前にボニーのお骨をFさんと拾った日も雪が降った。雪が大好きだったボニーらしい最後の日だったけれど、今日も生きていれば、きっと大喜びだったろうと雪化粧したちいさな庭を眺めた。

 今日はなんだか仕事が進む1日だった。なぜだろう。きっと側にいてくれている気がしていたのかもしれない。幻聴のように、雪の散歩から帰って、眠りこけているボニーのいびきが聞こえていた気がする。

  雪一片 こころの隅にふり降りて 遠く眺めし君の幻





(6年前の大雪のとき)








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