㊼老犬と歩く日々

 今日はひんやりとした雨模様。でも午後はそれほど横浜では降らなくて、夕方はボニーをバギーに乗せてゆっくりと歩いた。小雨が降っていたので、あまり友達とは会わなかったけれど、やっぱりボニーは散歩が好きなので、公園でバギーから降ろすと、クンクンいろんな匂いを嗅いで、楽しそうだった。

 そういえば午前中、車で元町近くを走っていたら、老犬のラブラドールの後ろ足に靴を履かせて散歩している女性がいた。その靴がよく後ろ足にフィットしていて、目の前の横断歩道をゆっくり過ぎていくその歩みを見ていたが、とても楽そうだった。ボニーにも履かせてやりたいな、と思って、家に帰ってすぐにネットで調べてみたが、どれもなかなかの高価な代物で、うむむ、と唸った。

 前に獣医の先生に、後ろ足が弱ってきたボニーに靴を履かせるのはどうだろうかと聞いてみたとき、あまりうまく行かない可能性がある、という消極的な答えだった。靴下は何本か試してみたが、確かにうまく行かない。歩いているとすぐに脱げてしまい、どうもしっくりこないのだ。

 考えてみれば、人間だって靴選びには苦労している。ちょっとでも合わない靴で歩けば、タコができて痛くて歩けなくなったり、いろいろトラブルがある。履き慣れない犬なら尚更だろう。

 しかし最近のボニーの後ろ足の弱体化は早い。なんとかしたい。ボニーはボニーのままであって欲しいと願うぼくの焦りがあるのだが、でもボニーはどんどん老いていく。そのギャップに戸惑うのだけれども、もし歩けなくなっても、それは自然なことだと受け入れるしかない。

 無理にいつまでも元気に歩かせようと強いずに、ボニーが健やかに老いていけることを第一に考えなければと思う今日この頃。


 老いすすむ犬とともに道々に
 芽吹く花を眺めし春の日
 









 
 
 

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