(76)喪失からの道のり19.黙示録を読みながら

 世界が危機に陥っていて、「ヨハネ黙示録」を読んでいる。別にぼくはクリスチャンではない。文学として読んでいる。

 不思議なことに、そこには多くの動物たちが出てきて、人類の災いが描かれる。動物たちが人類を滅亡へと導く。不思議だ。

 なんだか、いまの自分の心境にストンと入ってくる。ウィルスも「生き物」だとすると、まるで「黙示録」はいまの世界であって、古来、人間は「生き物」=「自然」への畏れを忘れてはならないことを教えられる。

 ボニーはコロナ戦争の直前に旅立ったけれども、未だぼくはそのことを受容しきれていない。「生き物」である自分と同じボニーが自分から離れてしまったことが、よく掴めきれないのだ。

 一緒に生き、一緒に死ぬ、そういうことがほんとうの自然であり愛の姿なんだと、「黙示録」を読みながら、うつらうつらと考える今日。
 
 ちょっと今日はまずいかな。

 死ぬことと生きることがつらなる今日
 消えゆく君の幻を追う 






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