(94)喪失からの道のり36.永遠の散歩へ

 もうすぐぼくも旅立とう。そう思う今日だった。

 旅といっても死ぬことではない。実際にこの家を、ボニーと過ごしたこの15年の場から旅立とう、と思っただけだ。

 ボニーがいなくなってから、家族との接触は、コロナもあって、もう続けられそうもない。今日もとてつもなくかなしい啀み合いが起きてしまった。。。

 「早く散歩に行こうよ。」 

 そんなふうにボニーがぼくを誘っている。

 「ちょっと待ってね。」

 お骨に声をかけた。



 もうすぐ夏だからその日は近づいてる 君との永遠(とわ)の散歩をする日が


 

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